ビジネスコートは、防寒対策としての役割はもちろん、冬のコーディネートの主役にもなる重要なアイテムです。ビジネスシーンに適切なコートを選べば、社内だけでなく取引先にも好印象を与えられます。

この記事では、ビジネスシーンにふさわしい定番コートの種類やコーディネート例選び方のポイントを解説します。ビジネスコートの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
 

執筆者
The Style Dictionary編集部
ライター 荻原
スーツスクエアで今まで1,000名以上の方々へビジネスウェアの販売を経験したのち、TSD編集部に。メンズ、レディース両方のビジネス、フォーマル、ビジカジスタイル関連についての豊富な知識を持つ。

1. ビジネスシーンにふさわしい定番コート

ここでは、ビジネスシーンに最適な定番コートを4種類紹介します。コーディネート写真も掲載しているので、コート選びの参考にしてください。

1-1.ステンカラーコート

ステンカラーコート

ステンカラーコートとは襟後ろ側が高く前側が低い襟が特徴的なコートです。

首元までボタンを閉められるため、防風性、防寒性に優れています

色別ステンカラーコートの着こなし

ステンカラーコート
ステンカラーコート
ステンカラーコート
ステンカラーコート
ステンカラーコート
ステンカラーコート
ステンカラーコート
  • ステンカラーコート
  • ステンカラーコート
  • ステンカラーコート
  • ステンカラーコート
  • ステンカラーコート

ステンカラーコートは、肩が落ちた形状の袖と裾にかけて広がるAラインデザインが魅力です。楽な着心地とリラックス感のあるシルエットで、ビジネスコートとして長年人気を集めています。

また、特徴的な襟部分は顔周りをスッキリと見せるため、小顔効果も期待できます。

▼コーディネート例

オンもオフも頼れるミドル丈コートコーデ

オンもオフも頼れるミドル丈コートコーデ

優しい雰囲気を醸し出すベージュカラーのコーデ

1-2. チェスターコート

チェスターコート

チェスターコートとは、ラペル(下襟)の付いたスーツジャケットと近いディテールを持つ、フォーマル感の高いコートです。

クラシカルな雰囲気のあるチェスターコートは、品のあるきれいめなコートスタイルを演出してくれます。

色別チェスターコートの着こなし

カーキチェスターコート
ネイビーチェスターコート
グレーチェスターコート
キャメルチェスターコート
ブラウンチェスターコート
カーキチェスターコート
ネイビーチェスターコート
  • ネイビーチェスターコート
  • グレーチェスターコート
  • キャメルチェスターコート
  • ブラウンチェスターコート
  • カーキチェスターコート

肩から裾にかけてストレートなIラインデザインは、すらっとした印象を与え、羽織るだけでスタイルがよく見えます

マフラーなどの小物と合わせて、よりおしゃれに着こなすこともできます。

▼コーディネート例

ダークトーン×鮮やかなブルーのビジネスコーデ

ブラウンでまとめるシンプルなワントーンコーデ

1-3. トレンチコート

トレンチコートは、第一次世界大戦でイギリス軍が着用した防水コートを起源とするアウターです。軍服としての名残を感じさせる、以下のような装飾が施されています。

・エポーレット(肩章)
・ガンパッチ(胸元のカバー)
・チンフラップ(襟元のカバー)

ビジネスシーンでトレンチコートを着用する場合は、ハリ感のある生地を選ぶと、よりフォーマルな印象に仕上がります。

▼コーディネート例

男らしい印象を与えるダブルトレンチコートのコーデ

グレースーツ×ダークネイビーコートの正統派コーデ

1-4. スタンドカラーコート

スタンドカラーコートは、立襟が特徴的なコートです。

襟を立てた状態で着用できるため、首元の防寒性に優れています。マフラーなしでも暖かいですが、襟が小さめなのでマフラーとも自然に合わせられます。

装飾が少なく全体のデザインがスッキリとしているため、スタイリッシュな印象です。

▼コーディネート例

シンプルでクールに決まるブラックコーデ

コートの柔らかな素材感が引き立つコーデ

ビジネス向けの定番コートの特徴
  • ステンカラーコート防寒性と着心地に優れ、ゆったり感のあるAラインシルエット
  • チェスターコート高級感とフォーマル感を演出する、スマートなIラインシルエット
  • トレンチコート軍服の名残である装飾が特徴
  • スタンドカラーコート立襟で防寒性に優れ、スタイリッシュな印象を与える
TSD編集部・荻原
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今回紹介した定番の4種類以外にも、コートにはさまざまな種類があります。ほかのコートも知りたい方は「【コートの種類】メンズのコート&アウターおすすめ10選」をご覧ください。

2. ビジネスシーンに合うスーツ用コートの選び方

ここでは、ビジネスシーンに合うコートの選び方を解説します。色や素材、サイズ感など、コート選びで重要なポイントを詳しく見ていきましょう。

2-1.【色】黒・ネイビー・グレー・ベージュなどの定番カラーを選ぶ

コートカラー

コートを購入する場合、ネイビーグレーベージュなどのベーシックカラーがおすすめです。どのスーツにも合わせやすく、ビジネスシーンで落ち着いた印象を与えられます。

コートを選ぶ際は、手持ちのスーツとの色のバランスを確認することも重要です。

スーツコーデ

スーツに近い色味のコートのコートを選べば、コーディネートに馴染みやすく、失敗が少なくなります。

暗い色が重たく感じる場合は、少し明るい色味を選んでみてもよいでしょう。

2-2. 【素材】見た目や機能性を考慮する

素材の違い

コートの素材は、主にウールコットン化繊素材(ポリエステルやナイロン)の3種類があります。

素材 特徴
ウール 保温性が高く、生地に高級感があり、
おしゃれに着こなしたい方へおすすめ
コットン 軽くハリコシがあり、コンパクトに畳めるため、
電車や外出先で着脱が多い方へおすすめ
化繊素材 雨雪や風など気候や気温の変化に対応しやすく、
優れた防風性と撥水性を求める方へおすすめ

ビジネスでの実用性を求める場合は、環境や使用シーンなどに応じて適切な素材を選びましょう。

素材選びで迷った際は、ウール素材のコートをおすすめします。

ウール素材のコートは、色柄の種類が多く、自分の好みやスタイルに合わせて選びやすいです。

また、カジュアルな服装とも合わせやすいため、オン・オフを問わずに活用できます。

TSD編集部・荻原
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コットンや化繊素材のコートには、保温性を高めるため内側にライナーが付いている場合もあります。購入時にはぜひチェックしてみましょう。

2-3. 【着丈】膝上丈を基準にする

コートの着丈が短すぎるとジャケットの丈がはみ出てしまい、反対に長すぎると全体のバランスが悪くなります。

素材の違い

一般的に、コートの着丈は長いほどフォーマルな印象に、短いほどカジュアルな印象が強くなります。

ビジネスシーンで着用するコートに関しては、膝上くらいの長さが最適です。

お尻がしっかり隠れ、ジャケットの丈が見えないコートを選びましょう。

コーディネートを軽やかに見せたい場合は、ミドル丈のコートもおすすめです。

TSD編集部・荻原
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カジュアルシーンではオーバーサイズの着こなしもよく見られますが、フォーマルさが求められるビジネスシーンでは避けましょう。

2-4. 【肩回り】指1本分の余裕を持たせる

コートの肩周りがジャストサイズの場合、窮屈で動きにくく感じることがあります。

肩周りは指1本分ほどのゆとりを目安に、少しサイズに余裕のあるコートを選びましょう。

ただし、ゆとりがありすぎるとシルエットが崩れ、スマートな着こなしが難しくなります。

ほどよい余裕を持たせつつ、実際に着用したときに全体のバランスを確認することが大切です。

2-5. 【腰回り】15cm程度のゆとりを確保する

コートを購入する際は、腰回りのサイズ感も確認する必要があります。きれいに着こなすには、腰回りに約15cmのゆとりを持たせることがポイントです。

腰回りが窮屈だとシルエットが崩れ、反対に大きすぎると着膨れして見えてしまいます。

また、サイズが合わないコートを着ると、中に着ているスーツにシワがついたり、生地を傷めたりする可能性があります。

フロントボタンを留めた状態でコートを試着し、適度なゆとりがあるかを確認しましょう。

2-6. 【袖丈】手の甲が少し隠れる長さを目安にする

コートの袖丈は、腕を下ろした状態で手の甲が袖に少し隠れるくらいの長さが目安です。

袖丈が短すぎると、中に着用しているジャケットやシャツの袖が見えてしまい、だらしない印象を与える可能性があります。

一方で、袖丈が長すぎる場合は、コートに着られているように見えるため、バランスのよい丈感を意識しましょう。

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3. ビジネスシーンで着るコート選びの注意点

ここでは、ビジネスシーンで着用するコートを選ぶ際の注意点を3つ紹介します。周囲から信頼される着こなしを実現するためにも、ポイントを確認しましょう。

3-1. カジュアルすぎるデザインは避ける

カジュアルなデザインのコートは、ビジネスシーンでは避けることをおすすめします。例えば、以下のようなアウターはカジュアル感が強く、ビジネスシーンには合っていないと思われる可能性があります。

・モッズコート
・ダッフルコート
・ピーコート
・ダウンジャケット

実際には、街中でスーツにモッズコートやダウンジャケットなどのアウターを合わせている方を見かけることもあります。会社の服装規定によっては問題なく着用できる場合もありますが、規定は会社ごとに異なります。そのため、事前に自社の服装規定や周囲の服装を確認しておくことが大切です。

また、コート選びに迷った際は、デザインや色がシンプルでジャケットの裾が十分に隠れるものを選びましょう。そうしたコートであれば、スーツと合わせても違和感なく着こなせます。

3-2. スーツとの柄の相性に気をつける

コートを選ぶ際は、スーツの柄との組み合わせに注意しましょう

柄×柄

スーツとコートの両方で柄がはっきりしていると、コーディネートのバランスが崩れてしまいます。

例えば、ストライプ柄のスーツにチェック柄のコートを合わせると、落ち着いた印象を与えにくくなります。こうした柄同士の組み合わせは避けましょう。

TSD編集部・荻原
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コートの柄は、無地、ストライプ、チェック柄などがあり、柄のデザインは派手でなければ、ビジネスでは問題ありません。

3-3. 季節に合ったコートを着用する

コートには通年で着用できるものもありますが、冬用の厚手タイプや春・秋向けの薄手タイプも販売されています。季節が限られたコートを着用する場合は、時期に合わせることが大切です。

季節に応じて厚手・薄手のコートを使い分けることで、快適な体温に保てるだけでなく、季節感のある洗練されたコーディネートが楽しめます。冬用コートしか所有していない場合は、春に着用できるスプリングコートの購入も検討してみましょう。

4. ビジネスシーンで着用するコートはどこで買う?

ビジネスシーンで着用するコートの購入を検討している方には、「SUIT SQUARE(スーツスクエア)」のご利用がおすすめです。

スーツスクエアは、個性の異なる4ブランドが一体化した、新感覚の複合型ストアです。

4つのブランド紹介

スーツスクエアのラインナップ早見表

UNIVERSAL LANGUAGE 既成 メンズ 空欄
WHITE 既成 空欄 レディース
UNIVERSAL LANGUAGE MEASURE'S オーダー メンズ レディース
GOOVI 既成 メンズ レディース

スーツスクエアでは、ジャケットやワイシャツ、パンツ、ネクタイなど、ビジネスに欠かせないアイテムを幅広く取り揃えています。

スーツとの相性に優れたコートも豊富にご用意しており、洗練されたスマートな着こなしの実現が可能です。

経験豊富な店舗スタッフがお客さま一人ひとりのご要望をお伺いし、最適なコート選びをサポートします。

コートやその他アイテムをお探しの際は、ぜひお近くの店舗までお立ち寄りください。

SUIT SQUAREの店舗で買い物をしてみる

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5. まとめ

ビジネスシーンの定番コートには、ステンカラーコートやチェスターコート、トレンチコート、スタンドカラーコートなどがあります。これらのコートを購入する際は、黒やネイビーといった落ち着いた色合いを基調としたシンプルなデザインを選ぶことで、周囲からの好印象につながります。

コートを美しく着こなすためには、着丈・肩周り・袖丈などのサイズ感への配慮も欠かせません。実際に店舗でコートを試着し、ご自身の体型や好みに合った理想の1着を探してみましょう。